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インタビュー人物紹介
第五回 株式会社 ハル・インダストリ
2015年1月
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真無臭こそ、本物のおもてなし。
第4のインフラになると思っています。
Q.事業内容について教えてください。 | ||
当社は消臭剤のメーカーです。臭いを香りで覆い隠す“マスキング”や、臭い成分を吸着する“脱臭”といった手法ではなく、化学的に臭いを“中和分解”する消臭剤を、開発・生産・販売しています。 「消臭剤をつくっています」というと「どんな臭いですか?」と質問される方が多い…。『消臭』という言葉は、今でこそすんなり受け入れられていますが、昭和の頃の辞書には載っていませんでした。真の意味を理解されている方は、まだまだ少ないと思います。 何を隠そう『消臭』という言葉の生みの親は私たち。昭和58年8月、ここ静岡で誕生した言葉で、元祖『消臭』は当社なんですよ。 |
Q.消臭剤をつくるきっかけは何でしたか? | ||
とある工場長のぼやきがきっかけです。当時、工場から排出される悪臭が社会問題になっていました。静岡県は缶詰工場が多く、とくに清水は、港に水揚げされたマグロを加工する工場が数多く点在し、工場周辺の民家から苦情が出始めていました。 私が相談を受けたのも、清水にある缶詰工場で、工場長いわく「とくにジャイアンツが負けた日は苦情がひどい」と…。それなら「臭いを消せばいいじゃん」と応えたのですが「いろいろ試したけれど、そう簡単には消えなくて」と頭を抱えていました。 私もそう言った以上、何もしないわけにはいかない。使命感にかられ、もともと化学に興味があったこともあり、それから「臭いを消す」研究を始めました。昭和56年のことでした。 |
Q.消臭剤の誕生エピソードを教えてください。 | ||
『植物抽出』という方法が、一筋の光をもたらしてくれました。過去のある記憶をヒントに、あくまで勘を頼りに研究を進め、つくり上げました。 さっそく工場長のところへ持っていったら「これはすごい!」と想像以上の反応を示してくれました。その消臭剤を噴霧する装置は、工場長のアドバイスのもとに製作。見事に臭いが消えましたね。それを取材に来た新聞記者が、 記者「脱臭剤…ではないですよね?」 私 「違いますね」 記者「芳香剤…とも違いますよね?」 私 「臭いますか?」 記者「いや、臭いません」 私 「…」 記者「じゃあ『消す臭い』と書いて『消臭/しょうしゅう』と呼びましょうよ」 といって、新聞に発表されたのが31年前です。『消臭』という言葉は、私と新聞記者によるまったくの造語です。当時は商標を取ることすら知らず、新聞発表してしまいました。テレビなどで『消臭』という言葉が使われるようになったのは平成元年、新聞発表から6年後のことでした。 |
Q.過去のある記憶とは何ですか? | ||
ある農家の牛舎で、ご主人が床にカンナ屑をまいていたんです。「何のために?」と尋ねたら「臭いが消えるんだよ」と…。そのとき、樹木に臭い消しのヒントを見ました。それが記憶に残っていたんです。植物は子孫を残すために互いの臭いを消し合って闘っています。“植物同士を掛け合わせる”消臭の研究に着手した時の発想法です。 当時は、保険代理店をやっていたので、研究する時間はありました。“つくる”ことに情熱を傾けていましたね。だから「どうやってつくったの?」なんてきかれると、話が止まらなくなっちゃうくらい、面白いエピソードはいっぱいありますよ(笑) |
Q.もともとは保険代理店だったのですか? | ||
そうです。以前は、建材会社や自動車ディーラーの営業マンもしていました。営業と研究…まったく違う畑のようですが、営業は人と同じことをしていたら勝てません。自分なりに工夫をしなくてはならない。それは、研究も同じこと。工夫が大切なのです。 |
Q.今、力を入れていることは? | ||
今、もっとも力を入れているのは『通販』です。4年前にコールセンターを設置し、通販という新たな販売形態に挑戦しています。というのも、これまでお客さまの数を増やすことに、真剣に取り組んでいませんでした。 「人のいるところに臭いあり」と考えているので、ターゲットはいくらでもあります。だからといって、各ご家庭に営業マンが足を運んでセールスするのはナンセンス。店頭販売にも限界がある。そこで、通販にたどり着いたわけです。 開始当初300件だったお客さまが、今では2,000件に増えました。「サンプルを受け取ってください」というシンプルな手法ですが、成約率は17%、リピート率も高い。製品の良さが実証されたと思っています。近い将来、必ず、1万件になり、5万件になり、10万件になると確信しています。 ほかにも、2015年1月31日・2月1日、ナゴヤドームにて開催される日本最大級のペットイベント「わんにゃんドーム2015」に出店するのですが、イベント主催者と施設側からの依頼で会場全体の臭いを消すことに挑戦します。ドームの臭いを消すなんて、初の試みじゃないでしょうか? |
Q.今後のビジョンやメッセージを! | ||
私たちが目指す『真無臭』は、単に消臭剤を提供するだけのサービスではありません。だからこそ、それが採用されることは「本物のおもてなしが始まった」ということに繋がると思うのです。 | ||
接客をする商業施設は、リピーターが命です。知らないうちに足を向けなくなってしまうサイレントクレームの要因となる『臭い』。それを防ぐための技術を、私たちは持っています。 そういう意味で『真無臭』は、電気・ガス・水道に次いで、第4のインフラになると私は思っています。蛇口をひねると水が出るのが当たり前のように、臭いが消えている状態が当たり前。そのために、当社の製品が不可欠になる時代がくると信じています。 |
貴重なお話ありがとうございました。今後ますますのご活躍を期待しております。
会社概要
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会社紹介 | |||||||||||
真無臭コンサルティング。ニオイに関するリスク調査、消臭剤の開発・処置、その後の評価、メンテナンスなどを一貫したサービスとして提供。 | |||||||||||
企業情報ページ | |||||||||||
http://www.shizuoka-yaizu-shobaihanjo.com/retail/hal.html |
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